大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)3024 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人金末多志雄の上告趣意第一点について。

論旨は単なる訴訟法違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

(のみならず訴訟法違反のかどもないこと原判決に判示されているとおりである)。

同第二点について。

論旨は原判決の審理不尽を非難するに帰し、刑訴四〇五条の上告理由にあたらな

い。

同第三点について。

論旨は、第一審裁判所がAの検察官に対する供述調書の記載を証拠として採用す

るにあたつて、刑訴三二六条一項にいわゆる「その書面が作成され又は供述された

ときの情況を考慮し相当と認め」られるか否かにつき審理も考慮も払われていない

ことを非難し、これを容認した原判決の判断は高等裁判所の判例に違反すると主張

するのである。しかし所論援用の判例は、刑訴三二一条一項二号によつて提出され

た証拠の価値判断又は取捨選択につき判示したものであるに対して、刑訴三二六条

一項による「情況の考慮」は証拠能力決定の要件であるから、右の判例は原判決に

適切でない。論旨は理由がない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年九月二二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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